強迫的行為のない強迫観念の解決方法 198
今日も、強迫的行為のない強迫観念の解決方法を述べます。
ある人は電車に乗ると痴漢をするかもしれないという心配の解決とともに、現実の生活もゆったりしたものになりました。あとは心身をリラックスさせる練習を、精神分析療法の自由連想法のように用いました。
その中で、この人は「小学生の時、電器店の人から怒られた」エピソードを語り、その体験を身体では「胸の重苦さ」と自覚化し、その「胸の重苦しさ」をソフトに感じてイメージを語ってもらいました。
そのイメージは、一つのリズムでスムーズに進みました。
「胸の重苦さ」から解放されるというベクトルと、おおらかな気持ちが育まれるというベクトルの相互関係により、カウンセリングは深まっていきました。
やがてこの人は「もう、何でもいい!」、「もう、何でもいい!」、「もう、何でもいい!」・・・・・・・・・と繰り返し、「何とかなるさ!!!」と大きな声を出し、そのあとにゆったりした気持ちに包まれました。
これはヤノフの、絶叫療法にも通じるものです。その絶叫療法では、自分自身のこころの歪みの起きた状況になりきり絶叫し、こころの解放を起こします。次のステップのグループ療法では、今までずっと抑圧していた「うらみ、つらみ」を絶叫します。
人の前にでることを恐れていた「うらみ、つらみ」を、人前でこだわりなく絶叫します。
その人の前にでることを恐れていた「うらみ、つらみ」も、人の前で出してしまえば何でもないものであることも多いのです。
次回に、さらに述べます。
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