強迫的行為のない強迫観念の解決方法 208

counselor

2009年10月16日 10:10

お知らせ 東日本大震災の被災者及びご家族、お知り合いに被災者のいらっしゃる方のためにボランティアによる無料の電話によるこころのカウンセリングを行っております。24時間受け付けております。ご利用ください。℡03-5888-7354です。

今日も、強迫的行為のない強迫観念の解決方法を述べます。

ある人は電車に乗ると痴漢をするかもしれないという心配の解決とともに、現実の生活もゆったりしたものになりました。あとは心身をリラックスさせる練習を、精神分析療法の自由連想法のように用いました。

その中で、この人は「小学生の時、電器店の人から怒られた」エピソードを語り、その体験を身体では「胸の重苦さ」と自覚化し、その「胸の重苦しさ」をソフトに感じてイメージを語ってもらいました。

そのイメージは、一つのリズムでスムーズに進みました。
「胸の重苦さ」から解放されるというベクトルと、おおらかな気持ちが育まれるというベクトルの相互関係により、カウンセリングは深まっていきました。

やがてこの人は「もう、何でもいい!」、「もう、何でもいい!」、「もう、何でもいい!」・・・・・・・・・と繰り返し、「何とかなるさ!!!」と大きな声を出し、そのあとにゆったりした気持ちに包まれて、最後に「何とかなるさ!!!」と大きな声を出してゆったりした気持ちに包まれました。これは身体性をともなった、こころの解放です。

新しいカウンセリングでは体験が先行して起きて、洞察はそれに続いて起きます。
この人の場合も体験が先行して、洞察はそれに続いて起きました。

具体的にこの人は「胸の重苦さ」から解放されるという体験と、おおらかな気持ちが育まれるという体験が先行しました。その洞察は「もう、何でもいい!」から「何とかなるさ!!!」という、こころの解放をともなったものでした。

次回に、さらに述べます。


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