お知らせ 東日本大震災の被災者及びご家族、お知り合いに被災者のいらっしゃる方のためにボランティアによる無料の電話によるこころのカウンセリングを行っております。24時間受け付けております。ご利用ください。
℡03-5888-7354です。
今日も、神経症の人の「思い込み」を述べます。
神経症の人は、その人なりの「思い込み」に苦しんでいます。
ある人にとってはとても不安になることが、ある人にとってはまったく問題にされません。
逆にある人にとってはまったく問題にされないことが、ある人にとってはとても不安になります。
これはその人なりの「思い込み」が、異なるからです。
それはそれぞれの不安を否定的に支える、「思い込み」があるからです。
それぞれの不安に、それぞれの「思い込み」は対応しています。
特に神経症の人の「思い込み」で多いのは、「見捨てられる不安」です。
自分が誰か、周囲の人から見捨てられることを恐れるのです。
そして「見捨てられる不安」に支配された人は、見捨てられないために生きることになります。
神経症の人は自分の「思い込み」に支配されて、「思い込み」から自分を守るために生きるのです。
カウンセリングは、その「思い込み」からの解放を目的とするものです。
神経症の人はゆがんだ「思い込み」の中で、解決を進めます。
カウンセリングは、その「思い込み」という迷路から解放するものです。
神経症の人に多い「見捨てられる不安」を持つ人は、他者に執着します。
「見捨てられるという思い込み」ゆえの、執着です。
人にたよりがちな態度を、とりがちです。
それは「見捨てられるという思い込み」ゆえの、態度です。
そしてその「見捨てられるという思い込み」は、他者を二つに分けます。
極端に理想化するか、極端に否定化するかです。両極端です。
他者が極端に理想化されると、「この人はたよりがいのある、申し分のない人」
になります。
逆に極端に否定化されると、「この人は他人を利用する、悪い人」
になります。
このように神経症の人の「思い込み」は、両極端なものになりがちです。
中間はありません。しかし現実は、ほぼ中間で動いているのです。
現実はほぼ中間で動いているのに、神経症の人の「思い込み」は両極端なものです。
その結果、現実がチグハグなものになりがちです。
神経症の人の「思い込み」が両極端であるのは、神経症の人がゆがんだ「思い込み」に支配されているからです。よってそのゆがんだ「思い込み」から解放されることが、カウンセリングの目標になります。
その神経症の人の「思い込み」は、性格的な特徴として生活に現れます。
それは、消極さです。
正確には「性格的な消極さ」であり、何ごとにも積極的にはなれません。
このように神経症の人の「思い込み」は、性格も形成します。
「思い込み」そのものが、性格として固定化します。
次回に、さらに述べます。