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2014年11月25日

神経症の人が生活にゆとりをとり戻す方法 465

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「神経症の人が生活にゆとりをとり戻す方法」として、「社会的損失の不安」を述べます。

「社会的損失の不安」とは経済的、社会的にいまの地位を失う不安です。
誰でも、将来に不安はあります。客観化するだけでも、不安から距離はとれます。

不安から距離をとって、客観化します。そうやって不安を、見なおすのです。
その見直しのプロセスで、気付きも生まれます。

テレビが壊れて困っている人が、いたとします。
テレビを修理することも大切です。
しかしラジオを聴く方向に、シフトしても良いのです。

逆に言えば、テレビの故障はチャンスです。
テレビ以外に目が開かれるための、チャンスです。

そう考えれば、テレビの故障はチャンスです。
せいぜい不便なだけです。

テレビが壊れたから、全部ダメと考えることはありません。
ただ不便なだけです。

深刻に考えなければ、問題になりません。
問題は、深刻に考えること自体にあります。

事実は、それほどのことはありません。
受け止め方に、問題はあります。

将来の不安も同じです。
客観化して、不安から距離をとります。

客観化して不安から距離をとれれば、心配は弱まります。
距離をとれないことが、不安を巨大化させるのです。

次に客観化して不安から距離をとる別の方法を、述べます。
それは心配を小さく見るのです。

「失敗したらどうなるのか?」
ということです。

たとえば飛行機に乗り遅れます。
それによって飛行機事故にあわないこともあります。

単純に飛行機に乗り遅れたことが悪いとは、言えません。
それも事実です。

飛行機に乗り遅れる ⇒ 飛行機事故にあわない

このようなことも、多いのです。

これは極端な例です。
普通ありえることを、考えてください。

そうすると自分の心配は、ささいなことであることに気付きます。
ほんの小さなことです。

そのときとても大きく見えても、ささいなことであることは多いのです。
ただそれだけのことです。

経済的に困って、本を買うお金も節約することになったとします。
そのときは、図書館を利用すれば良いのです。

書店よりも、古典的な本は図書館の方が多いのです。
そういう意味で、経済的な困難はけっしてマイナスではありません。

自分をチェンジすれば、チャンスにも変わります。
自分を変えるためには、切っ掛けが必要です。

困難は、自分を変えるためのチャンスです。
このようにものごとの見方を変えるには、「大きく見る」という方法もあります。

不安に支配されている人はものごとを、顕微鏡で見ている人です。
顕微鏡で見れば、机の上は細菌だらけです。

その人にとって、細菌はバイ菌です。
不安に支配されている人は、バイ菌だらけの世界に住んでいるのです。

本当は細菌の中にも、人間の利益になる菌もいます。
しかしすべてバイ菌になってしまいます。

バイ菌だらけの世界に住んでいる人は、安住できません。
それは一面的な見かたです。

本当はバイ菌だらけの世界では、ありません。
有益な菌も住む世界です。

その勘違いが、生きにくさをつくっています。
違う意味の勘違いも、経済的な不安にはあります。

それは欲しいものと、必要なものの勘違いです。
両者の区別ができないのです。

多くの場合、欲しいものはあった方が良いものです。
絶対に必要なものではありません。

あった方が良いぐらいのものに、執着しているのです。
それにより苦しみます。

高級品は、あった方が良いぐらいのものです。
広い家も、あった方が良いぐらいのものです。

それに広い家は、維持がたいへんです。
特に掃除がたいへんです。

大掃除はとてもたいへんです。
クリスマスから、大掃除は始めなければいけません。

広い家のたいへんさは、大きいのです。
ある種、広い家自体が荷物です。

このようなマイナスが見えないで、欲しがっているだけかもしれません。
そういうことは多いのです。

あった方が良いぐらいのものに対する執着です。
それに気付けば、良いのです。

それにより、執着も弱まります。
執着も無くなっていきます。

そのために、自分の持ち物を見直してみることは大切です。
これを買えば生活は良くなると思ったものを、見直すのです。

現実に買えば生活は良くなると思ったものを買って、良くなりましたか?
このように見直すのです。

テレビを買って、生活のリズムを崩すことは多いです。
運動不足にもなります。

こうすればお金に対する、必要以上の執着は弱まります。
やがて、消えていくでしょう。

次にお金に対する必要以上の心配は、こころの他の問題と結びついていることも多いのです。
その場合、他の問題を知ることも必要になります。

それは神経症的な不安や、性格です。
不安傾向とも言えます。

不安傾向をともなう性格の人は、こころのバランスを崩しやすいのです。
いろいろな問題が起きがちです。

心細さのようなものが、ただよっているのです。
土台は、ここにあるのです。

本質は心細さの問題です。
よって、こころの芯を通せば良いのです。

その通すこころの芯とは、何でしょうか?
芯になりえるものです。

信頼です。
正確には自己信頼です。

この自己信頼こそが、こころの芯です。
芯に値するものです。

自分自身を信頼できるから、不安に支配されません。
不安に支配されるのは、自分自身を信頼できないからです。

この自己信頼の確立は、カウンセリングの大きな課題です。
多くの場合、カウンセラーとの関係性を通して行われます。

自己信頼の確立はカウンセリングの中で、カウンセラーとの関係性を通して行われるのです。
そのためにカウンセラーの姿勢が、強調されます。

その姿勢は、次のものです。
暖かく、受容的なものです。

この暖かく、受容的な姿勢は人を大きく変えます。
ミスを将来にいかせるようにもなります。

不安を解決するのは、「ミスを将来にいかす」という自覚です。
このことを、くわしく述べてみたいと思います。

そもそも失敗というものはあるのでしょうか?
失敗した時、失敗に見えただけではないでしょうか。

失敗は、そのことにより前に進めなくなることにあります。
本当はその出来事は、失敗に見えただけです。

本当の失敗は、諦めることです。
それだけが失敗です。

諦めることなく、前に進むことです。
それは成功そのものです。

成功は、最後に分かるものです。
最後にすべては、明らかになります。

ただいまできることに、べストをつくすことです。
それが最大の解決です。

人は「記憶により不幸になり、予測により不安になる」のです。
神経症の人は特に、これが強調されます。

次回に、さらに述べます。


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