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2010年05月31日

強迫性障害に類似する障害の自己解決法 132

今日も、「強迫性障害に類似する障害の自己解決法」を述べます。

今日も、強迫性障害に類似する障害として抜毛症を述べます。
抜毛症も強迫性障害に似ていますが、異なります。

抜毛症も、こころのかゆみに関することです。
そのかゆみを、かかないようにすることが大切です。

抜毛症も、チックの改善に用いた習慣逆転法という方法が適応されます。
その習慣逆転法は5段階からなり、その5段階は意識化練習、拮抗反応の学習、リラックス練習、偶然性の管理、汎化練習です。抜毛症の習慣逆転法も、チックの改善に用いた習慣逆転法も基本的には同じです。

やはり異なる部分もあります。抜毛症に対する、習慣逆転法を述べます。
先ず意識化練習から、述べます。意識化練習には、メモ帳が必要です。

そのメモ帳を、常に携帯してください。
そして毛を抜いたら、「いつ、どこで、どうやって、どのような気持ちで毛を抜いた」を記録するのです。
毛を抜いたら、すぐメモするのです。その瞬間に、メモするのです。このようにメモするだけでも、抜毛症に対して大きな効果があります。今までは無自覚に毛を抜いていましたが、それが自覚されるだけでも毛を抜くことに変化は起きます。

抜毛症の人は、毛を抜くことが習慣化されています。
すでに毛を抜くことは習慣になっていて、意識しなければ逆転されません。
メモするときに、ふと我にかえります。これは、メモすることにより毛を抜くことを意識化させるのです。

大切なことは毛を抜こうとして手が動いたら、そのことにすぐ気付くことが大切です。
なおその手を動かそうとした状況も、とても大切です。多くの場合、抜毛症の人が毛を抜くことは習慣化されています。かつその習慣は、状況と結びついています。

その状況も多くの場合、2~3場面です。
ある人はラジオで音楽を聴くときにのみ、毛を抜こうとして手が動きました。
アナンサーが話しているときには、まったく手は動きませんでした。

なお中学生で宿題をやっていると、毛を抜こうとして手が動きだす人もいます。この場合も、数学の宿題のみ毛を抜こうとして手が動きだす人もいます。この場合も同様に、「数学の宿題のみ」であるというように正確にメモしてください。

その事実のみをメモしてください。
認知行動療法、特にその行動療法では、毛を抜く行動は学習されたものと考えます。
正確には、その状況から学習されたものと考えます。

次回に、さらに述べます。


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