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2010年12月20日

身体に対する必要以上の心配 17

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今日も、強迫性障害に類似する障害として「身体に対する必要以上の心配」を述べます。

身体に対する必要以上の心配は、3種類あります。
それは「醜形障害」、「排便、排尿の障害」、「健康に対する必要以上の心配」です。

先ず「醜形障害」から、述べます。
「醜形障害」とは、読んで字のごとしです。

「醜い形を『恐れる』障害」です。
誰でも自分の目をよく見れば目がつりあがっているか、逆にたれているかもしれないとは思います。

作家の遠藤周作は「ヨーロッパ人は、日本人は目がつりあがっている」という印象を持っているから、「たれ目の欽ちゃんには、ヨーロッパでコントをしてもらいたい」と書いていました。

この「醜形障害」は、その性格じょう女性に多いのです。
女性の方が、容姿を気にしているからです。

本質的には自分の中の必要以上の容姿に対するこだわりが、何かの切っ掛けで「醜形障害」としてスタートします。この「醜形障害」は、強迫性障害に類似しています。

「醜形障害」と、強迫性障害の中の「強迫行為をともなわないもの」に類似しています。
「醜形障害」の人は、鏡を見がちですが、強迫行為ではありません。

どちらも強迫的な観念を、持っています。
しかし「醜形障害」の人は、けっして破壊的であったり暴力的な強迫的な観念は持ちません。

ただただ、容姿を気にします。そして不安になります。
容姿に対する不完全さに、とらわれているのです。

その容姿を気にしすぎることは、確信的です。
人からそのミスを指摘されても、納得できません。

ある学校の成績の良い女子大生は、知り合いの男子大学生から「ブス」と言われました。
学校の成績の良い女子大生は多くの場合、男子大学生からは「ブス」と言われがちです。
これは成績の良い女子に対する、たんなる男のひがみです。

それを真に受けて、苦しみだしたのです。
鏡を見たいような、見たくないよう状況が続きました。

勇気を出して鏡を見てから、さらにこだわりが強まりました。
それはにきびを、発見したからです。

この人の心配は、「醜形障害」に進みました。
人によっては、「健康に対する必要以上の心配」に進みます。

その「健康に対する必要以上の心配」は、このにきびは本当は癌かもしれないという方向に進みがちです。本人は癌は治らないとイメージしているがゆえに、その方向に進みがちです。

にきびという同じことであっても、二方向に分かれるのです。
それはその人が、どのような不安に左右されるかによって決定されます。

次回に、さらに述べます。


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