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2011年09月27日

神経症の人の「思い込み」 209

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今日も、神経症の人の「思い込み」を述べます。

神経症の人は歪んだ思い込みに支配され、身動きできない状態です。
歪んだ思い込みはその人の生活も、奪いさってしまうのです。
よって、マイナスをプラスに変える方法が必要です。

マイナスをプラスに変える考え方を、身につけていきましょう。
それが前向きな解決です。

マイナスをプラスに変える考え方を身につければ、ミスを恐れて何もできない状態から抜け出せます。それは大切です。

これからそのマイナスをプラスに変える考え方を、説明します。
そうすればこころの葛藤は、消えていきます。

多くの場合、神経症の人はささいなことを大きなことにしてしまいがちです。
そのこころのメカニズムは、自己否定によるものです。

自分のした「こと」が悪いだけです。
そしてそのした「こと」も、すべての中のほんの一部なのです。

そうならば、これからは自分のする「こと」を変えていけばいいのです。
人生は新しい学びの、プロセスとも言えます。

さらにこれを発展させた、マイナスをプラスに変える考え方を述べます。
私達は、ミスは行き止まりだと考えます。しかし、単純にそう言えますか?

「失敗は成功のもと」とも、言えるのです。
失敗から、私達は学べるのです。

そう考えれば、けっしてミスは行き止まりではありません。
逆に、ミスは新しいスタートです。

「失敗は成功のもと」と考えられないから、失敗から学べないのです。
その結果、「失敗」は失敗でしかなくなってしまうのです。

このように「失敗」は失敗でしかないのが、「本当の失敗」です。
「失敗は成功のもと」にするように、考え方を変えることこそが大切です。

さらにこれを発展させた、考え方を述べます。
それは「失敗は新しい挑戦の場」です。

こう考えれば、失敗もフレッシュな体験になります。
これはとても、大切です。

このことは、子供の水泳の練習によく当てはまります。
泳げないと、すぐにあきらめてしまう子供もいます。逆の子供もいます。

後者の泳げなくてもすぐにはあきらめない子供は、挑戦的な子供です。
何事にも、意欲的にチャレンジします。

意欲的にチャレンジするがゆえに、泳げるようになります。
この成功体験により、より意欲的にチャレンジするようになります。

逆に泳げないと、すぐにあきらめてしまう子供は何事にも消極的です。
この消極さが、悪循環をさらに強めます。

すぐにはあきらめない子供は、何事にもくじけないねばり強さを持っています。
人生の困難に、打ち負かされなくなります。

このような視点から、考えることはとても大切です。
そうすれば、「失敗は新しい挑戦の場」に変わるのです。

それをさらに深めると、「もっと頑張ろう!」という発想も出てきます。
失敗したら、「もっと頑張ろう!」でいいのです。

これは失敗の原因を、自分の能力に帰属させない方法です。
そしてそれは、とても前向きなものです。

逆に失敗の原因を、自分の能力に帰属させる人もいます。
これは、とても後ろ向きなものです。

後者の失敗の原因を、自分の能力に帰属させる人はチャレンジ精神も失います。
これからどんなに努力しても、自分の能力ゆえにだめだと考えがちです。

無力感に支配されて、悪循環から抜け出せなくしてしまうのです。
その原因は、失敗の原因を自分の能力に帰属させたことによります。

よって失敗の原因を自分の能力に帰属させないで、努力に帰属させるべきなのです。
これこそが、前向きな解決です。

失敗の原因を努力に帰属させれば、失敗に負けない前向きな生き方もできます。
現在、新卒者の短期離職が問題化しています。それは前向きな解決のできないケースが、多いためです。

次に、マイナスの思いこみに気付く考え方を述べます。
今までのマイナスをプラスに変える考え方と似ていますが、多少異なります。

マイナスの思いこみに気付く考え方の土台は、「本当は失敗ではなかった」というものです。
表面上は失敗に見えても、「本当は失敗ではなかった」ということは多いのです。

そもそも私達の人生は、オセロのような性格を持っています。
そのときは失敗に見えても、「本当は失敗ではなかった」という経験は誰にでもあります。

そのときの失敗は将来、成功するために必要なのです。
ただしそのためには、前向きな姿勢が必要です。

前向きな姿勢を保ち続けなければ、「災い転じて福となす」ことはできません。
その姿勢こそがいまの失敗を、将来の成功に変えるのです。

この「災い転じて福となす」を応用させた、考え方もあります。
それは「自分のできる、ほかのことをしよう」です。

神経症の人は視野が、狭くなりがちです。
よって一つのことがうまくいかないと、すべてダメだと考えがちです。

たとえば日本人初の走り幅跳び8メートルジャンパーである山田宏臣選手は走り高跳びの選手でした。その人は走り幅跳びにチェンジして、日本一になったのです。

このような大きなことでなくても、視点を変えることは大切です。
視点を変えるだけで、よくなることも多いのです。

ある人は、自分の必要とする本が書店にありませんでした。
東京中の書店で、在庫切れでした。ここから気持ちの悪循環が、始まりました。

その本は、もう手に入らないのだ。「もうダメだ」と、考えたのです。
このように発想が、固定化しているのです。

古書店や、図書館にはあるかもしれません。
この人は古本や、公的にある本はダメなのです。

自分の必要とする本は新しく、手もとにいつもないとダメなのです。
それゆえに、苦しんでいたのです。

そもそも今、その本は手もとにいつもないとダメと考えますね。
しかし時間がたてば、そうでないことも多いのです。

もっと必要な本が、出てくることも多いのです。
そうであれば古本や、公的にある本でいいのです。

いまの自分の考えに、こりかたまり柔軟な考えができません。
それゆえに、苦しんでいるのです。

「自分のできる、ほかのことをしよう」と考えれば、古書店や図書館に行けばいいのです。
それだけのことです。

さらにこの「自分のできる、ほかのことをしよう」を応用させた、考え方もあります。
それは「自分の今できそうなことに、目を向ける」です。
これは葛藤で身動きできない人に、効果的な考え方です。

葛藤で身動きできない人は、こころにゆとりがなく「自分の今できそうなことに、目を向ける」こともできません。

よって葛藤で身動きできない人は、「自分の今できそうなことに、目を向ける」ことそのことによりぱっと目の前が開かれます。

ある男子大学生は、ガールフレンドのことで悩んでいました。
そのガールフレンドは、支配的な性格だったのです。

ガールフレンドの支配的な性格ゆえに、まったく主導権のもてない状態だった。
それゆえに、まったく身動きできなかった。

そこで、「自分の今できそうなことに、目を向ける」ことにしました。
当然、ガールフレンドの支配的な性格ゆえにぶつかり合いました。

その結果、そのガールフレンドを必要としていない自分に気付きました。
「自分の今できそうなことに、目を向ける」と、ある意味で人を必要としなくなるのです。

自分のできそうな範囲に目がいきますから、人を必要としなくなるのです。
自分が自分自身の、主体になれるのです。

やがてその人は、ガールフレンドの支配的な性格に、嫌気がさしました。
主導権のもてない、まったく身動きできない状態に嫌気がさしたのです。

その人はガールフレンドとの交際よりも、自分の生活を大切にするようになりました。
軸足を自分自身の生活に、移したのです。

そうすると自然に、その人はガールフレンドに拘束されなくなりました。
ノーはノーと、はっきりと言うようになったからです。

そのとき同時に、自分の生活を見直してみたのです。
それは「ガールフレンドの支配的な性格は、自分にとってプラスなのか?」と、いうものでした。

このことにもノーはノーと、はっきりと言うべき時がきたのです。
それは、先延ばしにされてきたことです。

このように「自分の今できそうなことに、目を向ける」と、ある意味で人を必要としなくなり、別の可能性に目も向いていくのです。その結果、ガールフレンドの支配的な性格ゆえに別の道を歩むことにしました。

葛藤で身動きできない人は、「ダメだ」と諦めがちです。
しかし、これからは「自分の今できそうなことに、目を向ける」ようにしましょう!

そうすれば、新しい道を歩めるのです。
今の道は、必ずしもベストではありません。

この「今の道は、必ずしもベストではない」ということから、導き出される考えがあります。
それは「成功、失敗はそれほど問題ではない」ということです。
これも葛藤で身動きできない人に、効果的な考え方です。

そもそも成功や、失敗にこだわると視野が狭くなります。
この視野が狭くなることにより、成功や失敗はさらに重大視されるのです。

よく考えてみれば、「人間万事塞翁(さいおう)が馬」なのです。

【昔、中国に住んでいた老人の馬が逃げたが、数か月後、優秀な馬を連れて帰ってきた。その老人の子がその馬に乗り落馬して足を折ったが、おかげで兵役を免れて命が助かった】というお話が、「人間万事塞翁(さいおう)が馬」のゆらいです。

このようにそのとき不幸だと思ったことも、後で幸福に変わるのです。
人生はオセロのようなものです。

よって「成功、失敗はそれほど問題ではない」のです。
そのときの「成功、失敗を問題視」することは、まったくありません。

失敗は「馬が逃げた」や、「子がその馬に乗り落馬して足を折った」です。
成功は「優秀な馬を連れて帰ってきた」や、「兵役を免れて命が助かった」です。

大切なことは失敗と成功が、連なっているということです。
一つの大きなストーリーの、一部だということです。

さらにこのことから、導き出される考えがあります。
それは「勉強になった」ということです。
これも葛藤で身動きできない人に、効果的な考え方です。

これは「失敗がすべてではなく、勉強になったこともある」ということです。
何ごとも、勉強でもあります。

たとえば就職先を比較的はやく退職することになっても、仕事そのものもそれを通しての人間関係も学びました。

けっして、マイナスだけではありません。
プラスもあります。

ただ後者(プラス)に、気付かない人がいるだけです。
その気付かないことが、ミスなのです。

多くの場合、マイナスにだけ目がいきがちです。
その結果、プラスに気付きません。

プラスに気付けば、マイナスにだけ目もいきません。
そして、さらにプラスに気付きます。

それに本当の意味で失敗であるか成功であるかは、人生の最後の日まで分かりません。
誰にも、分かりません。

ただ「失敗がすべてではなく、勉強になったこともある」ということのみが、いま分かるのです。
これは大切です。

さらには、次のことも事実です。
それは「誰にでも、失敗はある」ということです。
これも葛藤で身動きできない人に、効果的な考え方です。

野田総理大臣でも、失敗はあります。
誰にでも、失敗はあります。

このように誰にでも失敗はあるのですから、失敗そのものは一般的なものです。
それを個人的なものに、自分だけのことにしてしまい苦しむのです。

次回に、さらに述べます。


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